いざという時:大切な人に大切なことを伝える瞬間までに備えるべきこと
- 福田幸志郎

- 1月31日
- 読了時間: 4分
人間関係は「いざという時」で決まる?
大好きな人に告白する時
大事な商談で提案する時
部下や子どもを指導する時
大勢の前で発表する時
重要な場面で的確なメッセージを伝えることはとても大切です。
しかし、その時だけ良いことを言っても、相手の心には響きません。
いざという時に大切なことを的確に伝えるには、その時に備えて日々言葉を磨いておくことが大切です。
一つの例として、高校時代の甘酸っぱい思い出を紹介させてください。

(目次)
高校3年生の超絶イケメン先輩の助言
これは友達の話なのですが(……と言う時はだいたい本人の話)、高校1年生の時、部活動の先輩にとてもカッコいい人がいました。
高校3年生で大人びていて、顔立ちは良く身長も高い。ユーモアに富んでいて友達は多く、後輩たちからも大人気でした。
もちろん彼女もいて、とても美人。高校に入学して数ヶ月の僕……じゃなくて友達から見れば、まさに絵に描いたような理想の高校生活を送っていました。
今で言う「スクールカースト」の最上位にいるような先輩でしたが、決して偉そうにすることはなく、入部当初から気さくに話しかけてくれました。
「中学の時の部活はどうやった?」
「クラスに可愛い子いた?」
「もっと積極的に先輩に絡んでいったらええで」
そんな先輩が部活動を引退する直前の6月頃のこと。
「お前、好きな人とか彼女とかおらんの?」
練習後の雑談で、先輩が恋愛の話を振ってきました。
めちゃくちゃモテる先輩ですから、どう考えてもこれはチャンスです。
恥ずかしがってはぐらかすより、思い切って相談する方が良い展開になるかもしれません。
少しドキドキしながら、僕はその先輩に打ち明けました。
「実は、気になってる人はいますが、どうやって仲良くなればいいかわからないんです」
「……そか、がんばってるんやな。そしたら俺がとっておきのテクニックを教えたるわ」
ユーモアを交えたいつものノリで、先輩はアドバイスをくれました。
「まずは、その子が好きな話題をいろいろ話すやろ。それで、めっちゃ笑わせるねん。
話が盛り上がれば、『この人の話をもっと聞きたい』『もっと喋りたい』ってなるから、休み時間とか放課後とか話す時間が増えるねん。
それで休みの日にでもどっか出かけて、いつもの会話の流れの中でこう言うねん。
『ところで……俺らって付き合ってるやんな?』
いい感じで盛り上がってたらその場のノリでOKもらえるから、これで付き合えるやろ」
当時、恋愛や人間関係の機微を何も知らない友達は、「そんなテクニックがあるんすね! 今度使ってみます!」と興奮していました。
……その後の結末はご想像にお任せします。

言葉はテクニックではなく「オーラ」
「ところで……俺らって付き合ってるやんな?」
このフレーズ、覚えてしまえば誰でも効果を発揮するでしょうか。もちろんそんなことはありません。
自分に対して自信が持てているか
相手から好印象に見られているか
相手と良好な関係を築けているか
コミュニティ内での地位は高いか
言葉が効果を持つかどうかは、複雑な「関係性」によって決まります。
先輩は決して騙そうとしたわけではありません。自分が試して効果があったことを親切心で教えてくれました。
しかし、先輩と友達とでは、条件や背景がまったく違います。
(いわゆる「ただしイケメンに限る」というやつですね)
ある人にとって効果があったからといって、他の人にも効果があるとは限りません。
つまるところ、言葉は単体で価値のある知識・技術ではなく、その人の生き様や態度によって価値が生まれる、いわば「オーラ」みたいなものだということです。

人を惹きつけるオーラをまとうには?
効果的なフレーズを知っておくことはもちろん大切ですが、その言葉に力を与えるのは「日々の積み重ね」です。
普段から何を感じ、何を思い、何をするのか、「自分の感性」を研ぎ澄ませておくことが大切です。
ファッションセンスと同じように、「言葉のセンス」も日々の意識によって磨かれます。
だからこそDress Words Upでは、そのための「言語化の機会」をお届けしています。
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考えをさらに深めたり、人前で発表したりする合宿やパーティー
継続的に言葉と向き合うからこそ、「いざという時」に的確な言葉が出てきます。
ぜひ普段から「考え方・伝え方」に意識を向けて、自分の言葉を洗練させてみてください。
大切な人と話す「いざという時」に備えて、言葉を「ドレスアップ」していきましょう!








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